はじめに
少し前までは、17時になると外は真っ暗でしたが、最近は同じ時間でも夕日が見られるようになりました。日が長くなってきたことを実感します。
そんな中、YouTubeで「日照時間が長くなると痩せやすくなる?」という少し気になる見出しを目にしました。
本当にそのような関係はあるのでしょうか。
今回は「日照時間と痩せやすさの関係」について、分かりやすく整理してみたいと思います。
日照時間とセロトニンの関係

日光を浴びると、私たちの体の中では「セロトニン」という物質が分泌されます。
セロトニンは、気分を安定させたり、前向きな気持ちを保ったりする働きがあると言われています。
冬の間に「なんとなく気分が落ち込みやすい」「やる気が出にくい」と感じることがあるのは、日照時間が短くなり、日光を浴びる時間が減ることも一つの理由と考えられています。
反対に、春に向かって日が長くなると、自然と日光を浴びる時間が増えます。
するとセロトニンの分泌も促され、気分が安定しやすくなります。
つまり、日照時間の変化は、私たちの「気分」や「活動意欲」に少なからず影響を与えているのです。
日が長くなると痩せやすくなる?
結論から申し上げますと、
「日が長くなると自然に痩せやすくなる」というはっきりした科学的根拠はありません。
日照時間が伸びたからといって、体脂肪が直接燃えやすくなるわけではないのです。
実は、体の仕組みだけで考えると、寒い冬のほうが体温を保つためにエネルギーを使うため、基礎代謝はやや高くなる傾向があります。
ただし、ここが大切なポイントです。
日が長くなり暖かくなることで、気分が安定しやすくなり、外に出る機会が増えたり、体を動かす意欲が高まることが挙げられます。
つまり、脂肪が自然に燃えるわけではありませんが、心と体が健やかな状態になりやすい環境に整う可能性があります。
次の項目では、その理由をもう少し詳しく見ていきます。
日照時間が体に与える影響
① セロトニン増加 → 活動量が増える → 消費カロリーUP
日光を浴びると分泌が促されるセロトニンは、気分を安定させるだけでなく、「動こう」という意欲にも関わっています。
セロトニンが増えると、
・外に出やすくなる
・歩く距離が伸びる
・家事や日常の動きが増える
といった変化が起こりやすくなります。
こうした日常の動きでも、消費エネルギーには差が出ます。
人によっては1日200〜400kcalほど変わることもあります。
日が長くなる
→ 気分が前向きになる
→ 無意識に動く量が増える
→ 消費カロリーが増える
これが、「痩せやすい」と感じる背景の一つと考えられます。
② ビタミンDと脂肪代謝の関係
日光を浴びると、私たちの皮膚では「ビタミンD」がつくられます。
ビタミンDは骨の健康だけでなく、体の代謝にも関わっているとされています。近年の研究では、ビタミンDが不足している人ほど、肥満になりやすい傾向があることや、血糖値のコントロールがうまくいきにくくなる可能性が示唆されています。
つまり、
日照時間が増える
→ ビタミンDの状態が改善しやすくなる
→ 体の代謝環境が整いやすくなる
という流れが考えられます。
ただし、これもあくまで“体の土台が整いやすくなる”という意味です。
ビタミンDを摂れば急に体重が落ちる、というものではありません。
日光は体の調子を整える一つの要素、と考えるのが適切でしょう。
③ 食欲との関係
セロトニンは、気分だけでなく食欲にも関係しています。
冬は日照時間が短くなることで気分が落ち込みやすくなり、その影響で甘いものや炭水化物を強く欲することがあります。いわゆる「なんとなく食べ過ぎてしまう」という状態です。
一方、春に向かって日が長くなると、気分が安定しやすくなり、さっぱりしたものを選びやすくなる傾向があります。人によっては、自然と食事量が少し落ち着くこともあります。
気持ちが安定すると、衝動的な間食や過食が減りやすくなります。
その積み重ねが、体重管理に良い影響を与える可能性はあります。
ただし…
ここまで見てきたように、日照時間が長くなることで、
・気分が安定しやすくなる
・活動量が増えやすくなる
・代謝環境が整いやすくなる
といった変化は期待できます。
しかし、だからといって「何もしなくても自然に痩せる」というわけではありません。
さらに日が長くなると、外出の機会が増えたり、飲み会やバーベキューなどのイベントが増えたりする時期でもあります。
また、暖かくなることでビールやアイスクリームなどを口にする機会が増える方もいらっしゃるでしょう。

つまり、環境が整いやすい一方で、食べ過ぎにつながる要素も増える季節でもあるのです。
日照時間の変化はあくまで「きっかけ」に過ぎません。
体重の増減を決めるのは、最終的には日々の生活習慣の積み重ねです。
まとめ

日照時間が長くなっても、脂肪が直接燃えるわけではありません。
季節が変わるだけで自然に痩せる、という明確な根拠もありません。
しかし、日が長くなることで気分が安定しやすくなります。
その結果、外に出る機会が増えたり、日常の動きが増えたりすることがあります。
また、日光を浴びることでビタミンDの状態が整いやすくなります。
体や心の調子が安定すると、生活リズムも整いやすくなります。
これらは直接的な減量効果ではありません。
しかし、体重管理に取り組みやすい環境が整いやすいとは言えるでしょう。
つまり、季節はあくまで「きっかけ」です。
実際に体重を左右するのは、日々の生活習慣の積み重ねです。
日が長くなるこの時期を上手に活かし、無理のない範囲で体を動かすこと。
それが結果につながっていくのではないでしょうか。